ティム・クック アップルをさらなる高みへと押し上げた天才
著者: リーアンダー・ケイニ―(著)堤 沙織(訳)
:::目次(単行本):::
序 論 うまくやってのける
第①章 スティーブ・ジョブズの死
クックは取るに足りない人物
ジョブズが辞任し、クックがCEOに
スティーブ・ジョブズの死
スティーブ・ジョブズの会社を経営する
破滅する運命のアップル
第②章 アメリカの深南部で形作られた世界観
スウィートホーム・アラバマ
学生時代
早期のビジネス経験
ロバーツデールがクックの世界観を築いた
アラバマ行動主義のルーツ
故郷のアンチヒーロー
オーバーンで工学を学ぶ
第③章 ビッグブルーで業界を学ぶ
IBM PC
リサーチ・トライアングル・パークの工場
ジャストインタイム生産方式
クックの初めての仕事
クックの高い潜在能力
クックのMBA
早期の倫理規範
IBMのソーシャルライフ
IBMでの昇進
インテリジェント・エレクトロニクスに転職する
コンパックに合流する
第④章 倒産寸前の企業に加わる、一生に一度の機会
意見の一致:クック、ジョブズに出会う
オペレーションの新たなリーダー
さようなら、アメリカ。こんにちは、中国!
第⑤章 アウトソーシングでアップルを救う
フォックスコン
とんとん拍子に出世する
マネージャーとしてのクック
第⑥章 スティーブ・ジョブズの後を引き継ぐ
ピノキオ並みの賢さ
初期の挫折
採用と解雇
アップルは全盛期を過ぎたのか
クックはアップルの変革を始める
サプライチェーンにおける取り組み
成功の兆し
第⑦章 魅力的な製品に自信を持つ
脱税
Mac ProとiOS 7
iPhone 5Sが記録を打ち立てる
良い年末
世界開発者会議 ー iOS 8と健康部門への参入
アンジェラ・アーレンツ
ティム・クックのティム・クック
驚くべきパートナーシップ
IBMとのパートナーシップ ー 法人向けiOS
iPhone 6とApple Pay
iOS 8・0・1の厄介なバグ
Apple Pay
クックの初の主要製品:Apple Watch
第⑧章 より環境に優しいアップル
汚染と中毒
良い方向へ進む
ダーティなデータ
クックは仕事に取りかかる
環境保護庁の門をたたく
善行を推進する力
クックは太陽光発電に力を注ぐ
100%再生可能
クローズドループのサプライチェーン
持続可能な森林
ひたむきなCEO
第⑨章 クックは法と闘い、勝利する
プライバシーの問題
サンバーナーディーノ
長期にわたる論争
講義の嵐
作戦司令室
アメリカにプライバシーは存在しない
訴えを取り下げる
クックはプライバシーを強化する
第⑩章 多様性に賭ける
パーソン・オブ・ザ・イヤー
平等と多様性はビジネスに役に立つ
多様性による革新
女性を昇進させる
アップルの組織構成
株主からのプレッシャー
教育におけるクックの取り組み
早いうちに種をまく
アクセシビリティ
第⑪章 ロボットカーとアップルの未来
未来の取り組み
アップル・パーク
キャンパスがオープンした日
すべてが成功したわけではない
協調を促す
うまくいっているようだ
次世代のiPhone、Xの到来
第⑫章 アップル史上最高のCEO?
クックは革新できるのか?
革新には時間がかかる
教訓を得る
謝 辞
"本書では、クックが人生を通じてこれらの価値観をどのように発達させ、それらがアップル文化の心臓部と魂をどうやって支えてきたのかを探っていく。"
"多くの人はクックについて全く知らず、彼がしたことよりも、していないことのほうが注目されていたのだ。"
"「自分がなれるのは、自分自身だけだということを理解しています」と彼は続けた。「私は最高のティム・クックになるよう努力しているのです」"
"クックがロバーツデールで経験した人種差別は彼に大きな衝撃を与え、その後の世界に対する彼の見方と、平等を重視する姿勢に影響を与えた。"
"こうして、非常に異なるタイプのリーダーであるクックとジョブズは、JITによる製造を協力して行っていくことになる。"
"1998年3月11日、クックはアップルへ入社した。当時は多くの人が働きたいと望むような環境ではなく、倒産寸前の状況で従業員の士気も低かった。"
"アップルに来て7カ月が経った頃、クックはそれまで30日分あった製品の在庫をわずか6日分にまで減らしていた。(略)アップルのオペレーションシステムの全面的な見直しを短時間のうちに行ったのだ。"
"彼はこの会議において、社員たちと「エキサイティングな新しいこと」について討論することを予定しており、そのうちの1つはアップルの慈善活動であることがわかっていた。"
"「アップルは労働環境に対して、長きにわたり非常に真剣に取り組んできました。ヨーロッパ、アジア、アメリカ、たとえどこにいようと、我々はすべての労働者を気にかけています」"
"アップルは現在、ハイテク業界で最もグリーン(環境に優しい)な企業の1つと見なされているが、その環境への取り組みが本格的なものになったのは、クックが常任CEOになった後のことだった。"
"クックが挑戦したがっていたミッションは、「世界を我々が発見したときよりも良い場所にして後に残す」ことだと、ジャクソンに語っていた。"
"アップルはまた、同社の事業はフェイスブックやグーグルのようなシリコンバレーの他の大企業とは違い、「個人データの収集には依存していない」と述べている。「我々はお客様の個人情報を収集することに関心がありません」。"
"多様な人々から成る職場は、それ自体が良いだけでなく、製品開発プロセスにさまざまな声や体験をもたらし、アップルを革新する手助けになると彼は考えている。"
"さらにこう付け加えた。「そしてアップルは、これに対する責任を負っています。企業は収益と利益を上げる以上のことをするべきなのです」。"
"しかし、クックが引き継いだ後、アップルは変わった。彼は、自分が倫理的な人物であることを証明し、彼の価値観は事業に不可欠なものとなっている。彼はアップルとハイテク業界全体を前進させ、倫理面での変革の後押しを行っている。"