ハウス・オブ・デット
著者: アティフ・ミアン(著)アミール・サフィ(著)岩本 千晴(訳)
:::目次(単行本):::
日本語版への序文
第 1章 悲惨な危機を予防する
不可解な支出下落はなぜ起きる?
諸外国のデータは何を語るか
代替説の検証
ビッグ・ピクチャーを示す
第1部 債務はこうして経済を破壊する
第 2章 不況は人災である
債務とは非情なものだ
08年金融危機の損失の分配
貧乏人をさらに貧しくするメカニズム
資産を失った地域はどこか
差し押さえの外部性と投げ売り
保険はリスクから人を守り、債務はリスクを背負わせる
第 3章 需要低迷の本当の理由
08年景気後退の原因は消費の減少
景気後退の原因を見つける「鍵」はどこに
債務と不況は無関係?
不況の波は貧乏人を強く襲う
ここまでのまとめ ー データが示すこと
第 4章 LL理論とは ― 新しいフレームワーク
非現実的なファンダメンタルズ説
LL(債務損失増幅)フレームワーク
経済の調整力はどういうものか?
どのような摩擦があるか
LL現象もたらす失業の性質
再分配だって?
第 5章 失業の新しい説明
どのくらいの雇用がどこで失われたか
摩擦、そしてまた摩擦 ー 経済は理論どおりに動かない
経済学者は失業を説明できない?
ここまでのまとめ
第2部 熱狂的バブル
第 6章 信用はこうして膨張する
所得の下落、ローンの増加
アニマルスピリット説への反証
住宅供給の弾力性で考える
住宅所有者は債務を増やした
バブルに便乗する
第 7章 破滅への道
ドル資産の急増、アメリカへの資産流入
証券化 ー 国際資本の受け皿
安全な債務を作り出す
愚者の連鎖
避けられなかった崩壊
第 8章 債務がバブルを作り出す
キンドルバーガーとバブルの科学
バブルの存在証明
債務はどのようにバブルを増幅させるか
なぜバブルのときでも融資するのか
第3部 悪循環を断ち切る方法
第 9章 銀行を救えば、経済も救われるのか
銀行を救う特別な理由
最後の貸し手は何をするのか
大義名分をはるかに超える支援
銀行融資説のどこがおかしいか
銀行融資説はなぜ強力なのか
第10章 債務を減免する
介入の経済学的根拠
マクロ経済的失敗
歴史からの教訓
実はたくさんの債務減免政策が提案された
これはモラル・ハザードではない
第11章 財政金融政策の効果
インフレを起こす魔法のボタン?
金利チャネルはどうか
インフレ期待重視説
財政刺激策は使い勝手が悪い
政治的マヒ状態
第12章 リスク共有を組み込む
リスク共有の原則 ー 債務契約を柔軟に
責任共有型住宅ローン(SRM)
SRMによる消費の増加は2040億ドル
SRMは雇用喪失を防ぐ
SRMのバブル抑制効果
SRMはなぜ人気がない?
なぜ債務は「安くつく」のか
もっとリスクを広く共有する
もっとエクイティ的な金融システムを作ろう
謝辞
訳者あとがき
注・索引