古くてあたらしい仕事

著者: 島田潤一郎(著)

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:::目次(単行本):::

はじめに

だれかのための仕事

仕事がしたい    風で揺れるカーテン

本と本屋さんが好き    だれかのために

お金という物差し    一遍の詩から

教科書営業の日々    すべては延長線上に

事業計画書    復刊という選択

ひとり出版社の仕事    自分の仕事の場所をつくる

手紙のような本    さよならのあと

海辺の町で

小さな声のする方へ

だれでもやれる    職種について

巨大資本から逃れて    大きな声、小さな声

好きな本から学ぶ    本は人のよう

ひとりではできない    あたらしいもの

一冊の本、ひとりの読者    若い人たち

はじめる勇気、待つ勇気    山の上の出来事

本の力、文学の力    人と人のあいだに

忘れられない人

あとがき

引用

"三三歳で、「夏葉社」という出版社を立ち上げた。"

"ぼくが会社を起こしたのは、転職活動がうまくいかなかったからだが、もうひとつ大きな理由がある。二〇〇八年の春に、一歳年上の従兄が事故で急逝したからだ。"

"三二歳の無職のぼくは、ぼくを必要としてくれる人のために仕事をしてみたいと思うようになっていた。"

"そして、それは探しまわるまでもなく、ぼくのすぐそばにいた。その人たちは、従兄の父と母、つまり、息子を亡くしたぼくの叔父と叔母だった。"

"ぼくがあたらしい自分の仕事として決めたのは、叔父と叔母のために、この詩を一冊の本に仕立て、プレゼントするということだった。"

"彼らのようにやれる、と信じたのではなかった。でも、どんなに小さな規模でも、出版社を始めることは可能であると、彼らは身をもって証明してくれていた。"

"本をつくるのに際して、考えたのはただひとつ。それは、ぼくが欲しくなるような本をつくる、ということだけだった。"

"自分の仕事をつくるということは、他社が手をつけていない(あるいは、手放してしまった)領域で、仕事をはじめるということだ。"

"ふつうに考えれば、一対複数の手紙なのだろうが、ぼくは、一対一の手紙のような本をつくりたいと願う。"

"ぼくは、こうしたあらゆる巨大な資本から逃れて、自分の仕事の場所をつくりたい、と願う。"

"彼らは、誰も思いつかないようなあたらしいビジネスをはじめたというのではなく、大量生産、大量消費以前のやり方を現代に蘇らせることによって、自分の仕事の場所を保持しているように見える。"