偶然のチカラ
著者: 植島 啓司(著)
:::目次(新書):::
はじめに
1 Lesson
自分で選択するべからず
われわれの人生をきめているものはいったいなんだろう
すべては必然ではないのか
その人は理想の相手か?
選択ミスはなぜ起こるのか
マダム・Oの失敗
他人の振りみてわが振りなおせ
2 Lesson
世の中にはどうにもならないこともある
クロイソスの悲劇
王の死
この世界でだれがもっとも幸福な人間か?
安岡正篤は運をどう考えたか
災いは本人以外のところにやってくる
負けを素直に受け入れる
3 Lesson
自分の身に起こったことはすべて必然と考える
偶然を仕組む
不思議大好き
なぜ自分ばかり不幸になるのか?
占いほど「合理的」なものはない
亀甲占い
すべての出来事には理由がある
4 Lesson
たかが確率、されど確率
確率論の始まり
ダルダーノ『わが人生の書』
天才はみんな不幸である
ギャンブラーたち
確率論の展開
なぜいつも間違うのだろう
5 Lesson
思いは全部どこかでつながっている
幸福かそれとも救いか
クージョ
彼が急に冷たくなった?
メランコリア
わたる世間はウツばかり
悪い連鎖を断ち切る
6 Lesson
いい流れには黙って従う
縁起とは何か
因果性
南方マンダラ
永遠に出会わないもの
ルーレット
いい流れには黙って従う
7 Lesson
すべてなるようになる
幸せとは何か?
無責任でいこう!
死
ラプラスの悪魔、ふたたび
カイロの男の夢
おわりに
注
あとがき
"問題は「いかにして幸運をつかむか」ということよりも、まず、「運や偶然の仕組みはいったいどうなっているのか」という疑問を解くことではないでしょうか。"
"しかし、それでもなお、自分の力で未来を切りひらくことは可能なのだろうか。"
"つまり、不幸は選択ミスから起こる。では、選択しなければいいのでは?そう、そのとおり。選択するから不幸が生じる。"
"幸福にも二つの道筋があって、いざというとき頼りになるのは、先天的に与えられたものではなく、自分の力によって獲得されたものだけだというのである。"
"ただひたすらじっと耐え忍ぶことも必要なのだ。世の中にはどうにもならないことがいくらでも存在しているからである。"
"人々が長い経験から「自然が秩序を持って進行している」ことに気づくようになると、一方で占いが生まれ、他方で賭けが生まれることになった。"
"解決策はただひとつ。自分の周囲に起こったことのどれでもいいからひとつ解決するたびに、状況は少しずつ変わってくるはず。"
"だが、それよりも、彼が「成功を手に入れる」というのと「ハッピー」とか「気持ちがいい」というのは、まったく別の次元だと指摘している点こそ興味深い。"
"人生ではだれの身にも起こることを不幸と呼んではいけない。だれもが年をとり、病気になり、死んでいく。それは生き物としてはごく当たり前のことであり、不幸でもなんでもない。"
"もし偶然の力を最大限に生かすとしたら、「すべてはなるようになる」という柔軟な姿勢は不可欠であろう。"