絶望キャラメル

著者: 島田雅彦(著)

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:::目次(単行本):::

 0、仙人

 1、石投げ

 2、放念

 3、日本一不幸な市長

 4、べらどんな

 5、原石発掘プロジェクト

 6、恋窪

 7、能ある鷹

 8、恋人は微生物

 9、放念カルテット

10、有頂天作戦

11、元プロファイラーのご託宣

12、この野菜は私です

13、もっとそばに来て

14、これからもずっと一緒だよ

15、ピッチャー交代

16、放念カルテット躍進中

17、面従腹背

18、下痢に泣く

19、腸は思慮深い

20、ため息ボール

21、微生物コンピューター?

22、HannyaShingyo

23、今は悩むな、後で悩め

24、もう来ないで

25、勝ち負けは忘れろ

26、振り返ってはならない

27、名物は「私」

28、「クマぴょん」の恩

29、太陽の町 ソーラー・シティ

30、CMさもなくばAV

31、般若先生

32、逃亡日記Ⅰ

33、逃亡日記Ⅱ

34、マダム・レイラ

35、黄金時代

引用

"どの時代に生まれても、人は絶望する。だから、思う存分、絶望するがよい。絶望は孤独を肥しに育つのだから。そして、今よりもう少しましな未来を手に入れろ。"

"そんな麻痺した町にあいつはやって来た。もっと、ほかにいくべきところはいくらでもあっただろうに、葦原を選んだ時点でもう敗北や挫折は既定路線になっている。"

"そのよそ者は亡くなった伯父の跡を継いで廃寺になりそうだった山寺に住職としてやって来た江川放念 えがわほうねん という男だった。"

"葦原を財政破綻寸前まで追い込んだ戦犯は前市長の武中塀蔵 たけなかへいぞう だ。武中市政は二期八年続いたが、そのあいだに葦原は見る影もなく衰退してしまった。"

"こうして、江川放念は人を耕す仕事に着手することになったが、まだ前途は多難だった。"

"過去に奇跡を起こしたことのある人も出発点にあっては、絶望し打ちひしがれていた。その絶望は噛み締めるほど甘くなってゆくのである。"

"村の人々の公共心や善意によって、育てられた子どもたちは大人になると、村に恩返しをした。「鶴の恩返し」はファンタジーではなく、実話なのである。"

"奇跡の陰には挫折あり。"

"ー全く色即是空だぜ。"

"東京には希望があるが、それ以上の挫折が漏れなくついてくる。しかし、挫折経験者はなかなかそのことを他人に教えてはくれず、自分で学べと突き放す。"

"花が咲き始めたら、その花に人々の関心は集中し、誰が何の目的でその種を植えたかは忘れられる。"

"それでも今まで挫折を特技としてきた放念には失うものなどなかった。"

"ーもし放念が葦原に来なかったら、私たち今とは全然違う自分になっていたよね。"